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食べなきゃいかんぜよ!【高知黒潮町編】

四万十の夜が明け、翌日は黒潮町に向かいました。
黒潮町は「土佐カツオ一本釣り漁業」が古くから盛んで、日本一のカツオ船団の町として知られています。

 

 

そんな黒潮町の名物といえば、なんといっても「カツオのたたき」

カツオたたきの生産者で、生粋のはちきん:浜町さんを訪ね、カツオたたきについてお話をうかがいました。

「土佐のカツオたたきが美味しいのは、なんとゆうたち藁焼きやき。藁の火力はよう強いがやき、鰹の表面ばあを高熱であぶる事で生臭さを消し、藁の風味がより一層、カツオの旨みを引き立ゆう。今からお作りするき。」

いきなり鬼龍院花子様登場(笑)

作業場に移動した浜町さん。鋤(すき)の上にカツオの柵を載せ、ドラム缶にくべた藁に火をつけると勢いよく炎が立ち上り、豪快に燃え盛る炎が鰹の表面を焦がします。

「藁焼きとゆうたち単純に藁で焦げばえい訳じゃなく、その時々の鰹の脂の乗り具合で火にあぶる時間を調節する必要があるんよ。もちろん、鮮度のえい鰹を使うことが何より大事やけど。」

 

話しながらも、藁をくべながら火加減を調整し、皮目から焼き始めた鰹をひっくり返し、身側も焼いていきます。

ものの30秒ほどで焼き上がったカツオの柵を厚めに切り出すと、綺麗な赤身の断面が顔を覗かせます。

焼きたて切りたてのカツオたたきに薬味を乗せ、塩をパラパラと振っていただけば、藁で炙ったこうばしい香りと、分厚く切った身の重厚な旨み、そしてとろけるような脂の食感がたまりません!

カツオなのにまったく臭みが無く、シンプルに塩でいただいた分、カツオの鮮度がダイレクトに感じられます。

うまいうまいと言いながら、二切れ三切れと食べていると、浜町さんがお湯を出してくれました。

「カツオに湯をかけて湯漬けのようにして食べるのが漁師の食べ方なんよ。」

 

言われるがままにお碗にカツオを入れ、お湯を回しかけると、カツオが霜降りになり、うまみが成分がジワーッとお椀に広がっていくのが分かります。

一口いただくと、これはもうお吸い物!生ならではのパンチの利いたカツオのうまみが味わえます。

霜降りのカツオも脂が程よく抜け、温めることで表面はふわっと、中はもちっと、生とはまた違う味わいが楽しめました。


めくるめくカツオワールド!

堪能させていただきましたぜよ。

 

 

 

 

 

追記:
浜町さんと別れたあと、海岸線を走っていると奇妙な仕掛けを発見。中をうかがうと、作られていたのはなんと「塩」!

訪れた日の天候が良くなかったため、製造はおこなっていなかったのですが、生産者の方にお話をうかがうことができました。

黒潮町では、「天日干し」という太陽の力だけで塩を作るという全国的にもめずらしい製塩法を取り入れています。

天日干し塩はお天気にとても左右されるので、製品になるまでに、夏場でも1~2週間、冬場は3~4週間かかるのだそうです。

時間をかけてゆっくりと結晶化させるため、粒子がはっきりとしたおいしいお塩ができるのだとか。

出来上がったお塩をいただきましたが、荒目の粒にミネラルをたっぷりと含んだ味わい。そしてほのかにお日様の温かさを感じました。

 

浜町さんの鰹のたたき商品