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内蔵(建物の中にある蔵)が残る町【横手市増田町】

稲庭を出た後、横手の羽場こうじ店さんに立ち寄りました。

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羽場こうじ店さんは大正4年創業の老舗の麹屋さん。北国秋田の食文化の基本である「米麹」をふんだんに使った、麹屋ならではの高米麹味噌「喜助味噌」を作っています。

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初代から受け継いだ技法を守り、熱殺菌をしない「生みそ」を、夏の間じっくり時間をかけて自然熟成させた純正無添加の味噌です。麹を大豆の三倍仕込んだ三重麹味噌は、一度食べたら忘れられない上品な香味と甘みがあり、味噌だけでも美味しいことから「なめ味噌」とも呼ばれています。

 

haba03店頭を訪れた際に「米・大豆預かり所」と書かれた看板を発見!

早速生産者の佐々木さんに尋ねてみました。

羽場こうじ店さんでは昔ながらの麹文化の継承に力を入れていて、自社ブランドの味噌製造だけではなく、得意客が持ち込む米で味噌をつくって納める別注味噌(仕込み味噌)の製造を現在もおこなっているとのこと。

 

一昔前までは、秋田ではごく当たり前の風習だったそうですが、今では持ち込みをされる方もすっかり減ってしまったそうです。

「麹屋自体も減ってしまい、今や近隣では我々のお店だけです。」とさびしげに佐々木さんはおっしゃっていました。

 

 

 

haba04ちなみに羽場こうじ店さんがある横手市増田町は、古くから産業・交通・物流の要として栄えた場所で、旧商家の内蔵(建物の中にある蔵)が今も残る町です。

町の中心地「中・七日町商店街」の約400mの通りには、豪華な内蔵が現在も50軒以上残っています。
重厚な総漆喰の壁で何年間にもわたって頑丈に造りあげられた見事な蔵は、一部が公開可能となっています。

 

羽場こうじ店さんも、宝暦4年(1754)創業の酒蔵「勇駒」の石田家初代:石田久兵衛が作り上げた「宝暦蔵」を保存のため取得し、町再興に一役買っています。

 

羽場こうじ店の味噌はこちら

 

 

 

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