価格帯で選ぶ














年中夢中の厚岸牡蠣【北海道編】

釧路をあとにして、パンパンの腹をさすりながら次の目的地:厚岸(あっけし)へ。


山間の国道を小一時間ほど走ると視界が開け、午後の日差しを浴びて輝く厚岸湾が眼前に広がります。
厚岸大橋のたもと、厚岸漁協直売所の阿部店長と挨拶を交わしたのち、今回の目的である厚岸の牡蠣について一通り講義を受けることになりました。

 

厚岸の牡蠣は日本国内で唯一、年間を通して出荷することができるそうです。その秘密は海水温にあります。一般にカキの旬は、秋から冬といわれていますが、厚岸では夏でも寒流の影響で海水温が上がりにくい海域があり、牡蠣の成熟をコントロールすることができるのだとか。そのため、秋や冬以外の時期でもおいしい牡蠣を提供できるのだそうです。

厚岸湖とそれに直結する厚岸湾は、外海の「海のプランクトン」を豊富に含んだ海水と、山や湿原の「森のプランクトン」をたっぷり含んだ淡水が混じり合う汽水域であり、豊富な栄養を十分に取り込むことで、うまみたっぷりの牡蠣が育ちます。

また厚岸の牡蠣には、牡蠣の殻に付着した幼生から厚岸で育てた:生まれも育ちも純厚岸産の「カキえもん」と、三陸からホタテに付着させた幼生を取り寄せ、厚岸で養殖した:三陸生まれ厚岸育ちの「マルえもん」があります。

どちらも「厚岸牡蠣」で販売されていますが、一から育てる手間から、カキえもんの方が2割程度価格が高くなっています。

 

厚岸牡蠣について「ガッテン!」したところで、釧路ではち切れんばかりだったお腹も、1時間のドライブで大分落ち着いたので、3時のおやつに厚岸牡蠣を試食することに。

直売所にはカキえもんとマルえもんがサイズ別に生簀に入れられ、お好みのサイズと個数を店員さんに伝えると、殻むきサービスもしてくれます。

せっかく厚岸まで来たのだから、大ぶりのカキえもんとマルえもんを、生牡蠣と焼き牡蠣でいただく算段で決定。

まずは大ぶりのマルえもんからいただくとことに。
プリップリの身を頬張ると、無茶苦茶クリーミー!さすがアイヌ語で「牡蠣の多いところ」の意味をあらわす厚岸だけあります。

自然の潮の加減だけで美味しく食べれるなんて最高ですね。

マルえもんを美味しくいただいてから、お次はカキえもん。

 


マルえもんよりも小粒ででっぷりとした形のカキえもんですが、殻を開けると中には肉厚な身がパンパンに詰まっています。ツルッといただくと…
「なんじゃあこりゃ~!」
先ほど食べたマルえもんの記憶が消え去ってしまうほどの、超濃厚な甘みと芳醇な旨み!、カキえもんのあまりの美味しさにノックアウトですわ~

生でいただいた後は焼き牡蠣をと思ったら、店員さんが「焼き牡蠣もいいけど、蒸し牡蠣がおススメですよ。レンジで簡単にできるし。」と言われ、イートインコーナーの片隅にある電子レンジを指さしています。

地元の方がそうおっしゃるならと、レンジで蒸し牡蠣をいただくことに。
備え付けのラップをしてレンジで30秒ほどチンすれば、蒸し牡蠣の完成。生牡蠣で苦戦する牡蠣剥きもいらず、自然に口が開いてくれます。
こんな簡単に蒸し牡蠣ができるなんて今まで知りませんでした。

牡蠣の身は若干小さくなりますが、その分身が引き締まり、フワッとした食感に、濃厚な甘みとクリーミーな味わいがより一層増してもう最高です!

 

牡蠣の簡単でおいしい味わい方を教えてもらいました。

厚岸湾の夕日に輝く太平洋を後にして、向かうはオホーツク海の知床。
2時間半の道東縦断ドライブです。