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極上魚沼産コシヒカリの美味しさの秘密を求めて【新潟編】

2014年6月13日金曜日。

今回は新潟・長野を巡る旅。午前中に都内を出発し、一路新潟へ。

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群馬県までは晴天で蒸し暑いくらいの陽気でしたが、新潟へ向かう国境の長いトンネル(関越トンネル)を抜けると、天候は一変。そこは雪国ならぬ、雨降りの国でした…

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湯沢ICで高速道路を降りて、目指すは魚沼産コシヒカリの源流の一つである魚野川。

上流目指して、ひたすらさかのぼります。

 

niigata300小雨が降りしきる中、道中では土砂崩れ注意の看板があり、一部で川のようになった道路をひた走りると…清流流れる場所にようやくたどり着きました。

 

岩場から湧き出る清水は、手をかざすと、痛いほど冷たいです!

今回同行した、米のソムリエ:富井さんの促すまま、湧き出る清水を飲んでみると…

あま~い!

キリッと冷えた清水は、何とも言えない柔らかみと甘みのある良質なお水です。

「この水は谷川岳から流れてくる雪解け水です。人がほとんど立ち入ることのない雪深い山から溶け出した水は、山の栄養をたっぷりと含んで、甘露のごとき
おいしいんです。」

 

 

niigata301「人が立ち入ることがないということは、純度が高いということです。生活用水にさらされない、この清らかな水が、魚沼産コシヒカリのおいしさの秘密の一つなんですよ。」

 

生命の源である水と、おいしいお米との関係。

魚沼産コシヒカリの水源を訪ね、その水のおいしさと冷たさを体感しました。

 

水源を訪ねた帰路。

雨がいよいよ本降りになり、夕立のようにバケツをひっくり返したような大雨。

川のようになった轍をおそるおそる運転していると、突然「シャーッ!」という電気音と共に稲光が横に走り、思わず急ブレーキ!

 

 

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都内とは明らかに違う雷の音と稲光の強さと明るさに驚いていると、富井さんが

「ビックリしたでしょ!?魚沼のような山間部では、山が近い事もあって、この時期は雷が良く発生するんです。でも、この雷のおかげで美味しいお米ができるとも言われているんですよ。

もともと、雷の稲妻は『稲の夫(つま)』という意味で、電光が稲に当たると稲が子をはらむ。つまり電光は稲の夫であると考えられていたんです。

気象学的にみても、雷が多いときは、降水量や日照が多く、気温も稲の生育に都合がよく、昔の人は、雷が多いと豊作になることを経験的に知っていたんですね。
また、雷が空中に放つ電気によって、空中の窒素が分解され、それを雨が地中に溶かし込むと、その土地は栄養分豊かな土地になるので、豊作に大きく寄与するともいわれているんですよ。」

 

 

落雷によって、ときには山火事が起きたりしますが、恵みをもたらしてくれる要素でもあるのですね。自然の摂理に改めて感心させられます。

 

niigata302豪雨の山道を下って、大きな道路に出て一安心すると、今までの雷雨が嘘のように消え去り、快晴の空が戻ってきました。

宿に向かう途中、魚沼名物の「へぎそば」を「由屋」さんでいただき、そののど越しと、つゆの美味しさに舌鼓を打ち、大満足の心持ち。

 

宿に着くと、慣れない山道と豪雨の中での運転で疲れたのか、バタンキュー…

普段なら、そのまま朝までぐっすり、となるところなのですが、深夜、あまりの寒さに目が覚め、長袖長ズボンに着替え、掛け布団を羽織って、ようやく寝付けました。

 

翌朝、その話を富井さんにすると、

 

 

niigata304「魚沼地方は標高の割には、昼夜の寒暖差が激しいのが特徴で、日中30℃まで上がった気温が、深夜には10℃台まで下がる事もあり、朝霧が立ちこめることも良くあります。
この寒暖差こそが魚沼のコシヒカリが美味しいといわれる、最も大きな要因だと私は思っています。

お米に限らず、魚沼地方の農作物はどれもみずみずしく、味が濃くて甘みが強い。これは、日中に光合成が盛んにおこなわれ、栄養が作られ、夜間にその栄養が、冷気によって内部に凝縮されるからだと思います。

この昼夜の寒暖差は全国的にも稀で、米処の新潟の中でも、魚沼地方のみといっても過言ではありません。」

昼夜の寒暖差が生む、旨みの極み。

 

 

 

魚沼地方の自然環境が、こんなにも美味しいお米を作り出しているのだと、朝食に出た魚沼産コシヒカリのご飯を頬張りながら、実感した今回の魚沼産地訪問でした。

 

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富井さんが仕入れる魚沼産コシヒカリはこちら