スナバもスタバも何でもある!【鳥取編】
岡山駅の桃太郎の銅像に別れを告げ、再び中国山地に向けて車を走らせるあじたびスタッフ。道中の山道を揺られること2時間強。
続いての目的地である鳥取県に到着しました。
「鳥取県といえば梨。梨といえば鳥取県。」と言われるほど全国的に知られている鳥取の梨。今回はその梨を求めて湯梨浜町にある東郷選果場を訪ねました。
「鳥取の梨栽培が始まったのは明治39年にこの東郷の地と言われています。東郷湖に面する傾斜地は排水が良く、花崗岩系の土質は梨栽培に適しており、さらに東郷湖の湖面に降り注ぐ陽射しの照り返しにより、満遍なく陽射しが当たることから、以来100年にわたって梨栽培が盛んにおこなわれています。」
そう言って出迎えてくれたのはJA鳥取中央の川上さん。
早速、選果場を案内していただきました。
1階部分には、近隣の農家さんから運び込まれたコンテナと選果後に箱詰めされた梨箱が、フォークリフトにより整然と積み上げられています。2階部分では、ベルトコンベアで流れてくる梨を選果機械がフル稼働で選別しています。
「東郷選果場の選果能力は日に200トン。梨の選果場としては東洋一です。2017年7月に2億円以上をかけた最新鋭の光センサー選果機を導入しました。今までの選果機でも糖度・熟度は選別できたのですが、最新鋭の選果機は新たに酸度や詳細な果色も測定できるようになったため、梨の選別をより科学的におこなえるようになりました。
コストはかかりましたが、『日本一の梨づくり』をモットーにしている東郷では、常に最高品質の梨をお客様にお届けしたいと考えているので、品質向上のためには栽培の技術も選果の技術もたゆまない努力が必要です。」
なるほど。そんな東郷地区の皆さんの努力によって、東郷梨は県下でも1、2を争うブランドとして知られていて、市場でも高く取引されているのですね。
納得です。
「鳥取を代表する梨と言えば二十世紀梨で、『二十世紀梨と言えば東郷梨』と言われるほど二十世紀梨のブランドが確立していますが、最近の赤梨需要に応えるために、二十世紀梨以外の品種も栽培しています。」
お話をしているところで、事務員の方が梨を切って持って来てくれました。
「これは最近の一押し品種の秋栄と新甘泉です。食べ頃の梨を切りましたからちょっと食べてみてください。」
勧められるがままにいただくと、ジューシーさが全然違います!
新鮮だからでしょうか。二十世紀梨のようなシャクシャクとした食感に、甘い果汁が口いっぱいに広がります。
秋栄は甘みの中にコクがあり、新甘泉はその名の通り、果汁が泉のごとく湧き出し、思わず口元から溢れてしまいました(笑)
「秋栄は鳥取大学が開発した梨で、新甘泉は取県園芸試験場が育成した梨になります。どちらも赤梨の甘さがありながら、青梨のシャリ感とジューシーな特徴を引き継いでいます。鳥取県梨栽培発祥の地の名に恥じないよう、これからも東郷梨のブランドを高めるため努力を続けていきたいと思います。」
そう話される川上さんの表情は、日本一の梨作りにこだわる自信に満ち溢れていました。
追記:
川上さんとのお話を終えたあとに、鳥取のもう一つの特産である海産物を求め、日本有数の水揚げ量を誇る境港に立ち寄ることに。
港近くの水産物直売センターを訪れ、海の幸を堪能した後、腹ごなしがてら散歩をしていると、あちこちに妖怪のブロンズ像が!
聞けば境港はゲゲゲの鬼太郎の作者:水木しげるさんの故郷だそうで、妖怪のブロンズ像が並ぶ通りは「水木しげるロード」と呼ばれているそうです。
立ち並ぶ妖怪の表情を眺めながら、ず~っと「げ、げ、げげげのげ~♪」と・・・
襟裳岬に立ち寄ったときと同じように、頭の中でリフレインしまくりのあじたびスタッフでした。