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のどぐろ三昧。最後はオーベルジュ!?【島根:浜田市編】

望月さんに見送られ下関を出発。日本海を左手に見ながらひた走ること4時間弱で島根県:浜田に到着。

浜田と言えば何と言っても「のどぐろ」!
島根県出身のテニスの錦織圭選手が、全米オープンで準優勝した後の帰国会見で「のどぐろが食べたい。」と語られ一気に全国区になった高級魚です。

 

浜田漁港近くで鮮魚店を営む生産者:山本さんを訪ねました。

「のどぐろは日本海側の広い範囲で獲れるのですが、浜田で水揚げされるのどぐろは他の産地に比べて脂乗りが良く、旬の時期に浜田で水揚げされるのどぐろは、マグロのトロを超えるほど脂乗りが抜群なんです。なんで浜田ののどぐろがこんなに脂乗りが良いのかというと、浜田周辺の海域に多数生息する、カラヌスという身体の半分が脂質で構成されたプランクトンを餌にしているからだと言われています。」

浜田漁港で水揚げされた、脂の乗った大型ののどぐろは、目と鼻の先にある山本さんのお店に運ばれ、職人の手によって丁寧に処理されていきます。絶妙な寝かせを経たのどぐろを一切れいただくと、プリッとした食感と、さすが白身のトロと言われるだけあって抜群の脂乗り!甘みの強い脂の旨みが口いっぱいに広がり、それでいて後味はさっぱりしているので、何枚でも食べられそうです。

「美味しいでしょう。うちではこののどぐろを鯛と平目のアラで取った黄金出汁で、しゃぶしゃぶにして召し上がっていただいています。」

 

そう言って黄金出汁を張った鍋をご用意していただきました。

切り出したばかりののどぐろをサッとくぐらせて口に運ぶと…のどぐろの脂がほどよく溶け、身の甘みがより一層際立ちます。食感も表面はふわっと、中はねっとりとした舌触り。刺身とは違った味わいを楽しめます。

山本さんと別れて次に向かった先は、同じ浜田市内で80年以上続く干物専門店の店主:川本さん。80年間培った伝統の技術で作り上げるのどぐろの一夜干しは県内屈指の味わいです。

「『せっかくののどぐろを干物にするなんて。』と言われることもありますが、一夜干しにすることで魚のタンパク質が旨み成分のアミノ酸へ分解され、鮮魚に比べて魚の旨みが凝縮されますし、実は鮮魚を焼き魚にするよりも一夜干しを焼いた方が水分量が多いんです。その秘密は塩にあって、一夜干しを作る際の塩加減によって身の筋繊維の隙間が小さくなり、その結果、身の水分が抜けにくくなると同時に旨みを閉じ込めるんです。一枚焼いてみますから召し上がってみてください」と。

 

川本さんが奥から七輪を取り出してきて、大型サイズののどぐろ一夜干しを手ずから焼いてくださいました。
焼き始めて間もなくすると、香ばしい匂いと脂の甘い香りが漂い、身の表面から沸々と活火山のように脂が湧き出てきます。ジュワジュワ~と良い音をたてながら七輪の炭に落ちた脂は、ボッと火がつくほど。
頃合いを見計らって川本さんが「どうぞ」と焼きたてを差し出してくださいました。

箸を入れると、中からジュワーっと脂があふれ出てきます。一口いただくと、中までトロフワな身は水っぽくなくジューシー。噛むほどに身から甘い脂と旨みたっぷりの肉汁があふれ、これがもう悶絶の美味しさ!

「のどぐろに限らずですが、干物は身と皮の間の部分『皮ぎし』が一番おいしいんですよ」
促されるまま皮ぎしの部分をいただくと、トロットロの食感。
皮と身の間にある脂身は甘みが特に濃く、スプーンで削いで食べたいくらいでしたがそこは上品に...皮ごといただきました(笑)


刺身で、しゃぶしゃぶで、一夜干しで。浜田の漁師の誇り「のどぐろ」を堪能させていただきました。

 

追記:

浜田を出て出雲に向かう道中、日が暮れ晩御飯時になったので何か食べようと車を走らせていると「お寿司屋さん200m先」の看板が見えてきたので、このお店にすることに。

駐車場の入口にはビニールのカーテンがあり、中に入ると広い敷地。4~5箇所ある離れの個室は海を見渡せる、やたらとムーディーな作りで、なかなか個性的です。
一通りお寿司を堪能した後、大将に「お寿司屋さんにしては個性的な作りですね。離れは子連れの家族や宴会にもいいですよね」と話したところ、「あぁ~ここ以前モーテルで、改装したんですよ。でも大丈夫ですよ。ここは受付兼事務所でしたから。」と衝撃的な応えが返ってきました。

華麗なる転身を遂げた寿司屋。
何が大丈夫なのかよく分かりませんでしたが、少しだけ大丈夫な気がしました。

 

のどぐろ商品