メディシェフ 青木一敏 さん

青木一敏シェフのPROFILE

調理師免許取得後、数々のホテル・レストランに勤務、料理長を歴任し、2008年よりホテルクエスト清水 料理長就任。

医療機関やメーカーと連携し、糖尿病の方でも楽しめるフルコース「駿河湾レシピ」を開発。
健康食シェフ(メディシェフ)の第一人者として、静岡県内の優れた料理人である「ふじのくに食の都づくり仕事人」の最高峰「The仕事人of the year 2015,2016,2017」を連続受賞。
また、経済産業省が主催する「ジャパンヘルスケアビジネスコンテスト2016」にて優秀賞を受賞。

ホテルクエスト清水

静岡県静岡市清水区真砂町3−27
ホテルクエスト清水
ホテル内:レストランクオモQuomo
TEL:054-366-7101

レストランクオモでは、「健康食にしては美味しい」ではなく「通常食と同じくらい、それ以上に美味しい」を目指しています。
糖尿病など食事制限がある方にも、からだに優しく且つご満足いただける料理をご提供していますので、ぜひ一度お問い合わせの上、お出かけしてみてはいかがでしょうか。



過去開催記事

「あじたびサロン」とは

楽しいシニアライフを考える上で食生活は欠かせません。
日々の食事が美味しくて、食事の時間が愉しい。これほど幸せで健康なことはありません。
『美味しいシニア向けメニューを考える』 これが「あじたびサロン」のテーマです。
元気なシニアの皆様に向けた、美味しく楽しく、ちょっと健康や身体のことも気遣って・・・そんなレシピを考えていきます。

現代社会において、冷凍食品やチルド食品は簡単で便利な食事として、日本の食卓に欠かせないものになっています。しかしそれに伴い、料理を作る機会が減りつつあります。

料理離れが進む今だからこそ、今一度、国産食材の良さ、旬や鮮度、食感を感じられる料理を作ってみませんか。
ご夫婦二人で作って美味しい、ご家族みんなで作って楽しい、手間のかからないレシピをご提案します。
またサロンの中で、生産者の方から産地の光景や食材のルーツ、苦労やこだわりなど、普段なかなか聞くことのできない秘話を伺ったり、ゲストを招いて、伝統的な食文化や食習慣について学び、「日本の食」の素晴らしさを再発見していきます。

私たちと一緒に、食べて、学んで、愉しむ「味な旅、味の旅」に出掛けましょう。


今回の食材と料理

メディシェフ 青木一敏さんインタビュー

今回のメニューを考えた理由

私は普段レストランで、糖尿病患者をはじめ食事制限のある方でも健常者の方と同じ料理を楽しくおいしく食べられるよう、イタリアンのフルコースでありながら、エネルギー700キロカロリー以下、糖質40g以下、塩分3g以下という「駿河湾レシピ」をお出ししています。

今回のあじたびサロンのオファーを請け、あじたびさんの高級食材を使っても、調理法を工夫することで、低カロリー・低糖質・低塩分を実現できれば、食事制限のある方でも、健常者の方と同じ味わいで満足のできる食事を楽しむことができるのではないかと思い、今回のメニューを考えました。

 

 

今回のメニューで留意した点

あじたびさんの食材はどれも品質が高い分、脂乗りが良かったり、糖度が高かったりして、素材としては最高なのですが、駿河湾レシピの数値内に収めるように調理するために色々と工夫しました。

例えば、金目鯛はヴァポーレ(蒸し煮)にすることで余計な脂を落としながらも、魚の旨みは逃がさず仕上げました。

また、今回は高級食材ばかりでしたので、それぞれの食材の特徴を捉え、素材の味わいを引き立たせる調理法を試行錯誤しながら考えました。特に越前ガニはせっかくの高級食材なので、余すことなく使い切るために、殻をトマトソースと一緒に煮込むことで、蟹の旨みのエキスを最大限に引き出しています。

今回のコースをお召し上がりになられた方も、「これで本当に低カロリー・低糖質・低塩分なの?」と驚いていただけるような満足感のあるコースにできたかと思います。

 

カロリー・低糖質・低塩分の料理を作る上で普段からこころがけていること

駿河湾レシピを考案してから10年間経過していますので、糖質に直結するパスタやパンといったものは自社で作ることでクリアできたのですが、今でも一番大変なのはカロリーですね。

特に油は動物性でも植物性でも数値は同じなので、油のコントロールが難しいです。特に今回あじたびさんでご用意いただいた地金目のような質の良い金目鯛だと脂が乗っているので、蒸し煮にすることで美味しさを損なわず、油の量を抑えています。

あとは塩分ですね。

塩分3g以下でフルコースを作る際に、3gをコース全体に振り分けてしまうとどの料理も味がボケてしまうので、例えばスープは濃いめ、パスタは薄めとか、強弱のバランスを付けて、コース全体で塩分をコントロールすることで、塩分3g以下でもお客様に満足していただけるよう工夫しています。

 

魚も前日の夜から塩を打つことで魚から余分な水分を抜き、かつ魚自体の味を濃くすることで、ソースの塩分量を抑えても塩分をしっかりと感じられる味に仕上がります。
これがオーダーが入ってから塩を打つと魚に塩が回らず、ソースに出てしまい、ソースが濃く、魚なの味が薄くなるというバランスの悪い料理になってしまいます。

また塩分を抑えて旨みを引き出すために出汁を多用しています。野菜の皮や魚の骨、甲殻類の殻などを煮詰めると素晴らしい出汁が出来上がります。塩味や味を濃く感じさせるためにはやはり出汁味を出すことが重要だと思います。特に野菜の皮や根には抗酸化作用があり、煮出すことでよりその濃度が高まるため、美味しさと健康面の両方に効果があります。

もともと「駿河湾レシピ」を考案したのは、レストランに来たお客様の中に糖尿病患者さんがいらっしゃって、その方だけが他の方と同じ料理が食べられなかったり、量も少なくしていたりしている姿を見て、「食事制限のある方でも健常者の方と同じ料理を楽しくおいしく食べてもらいたい」と思ったことがきっかけでした。

 

おいしい料理を作るのは調理人として当たり前のことですが、医療機関の指導の下、低カロリー・低糖質・低塩分という制限が入るとこんなに難しいことなのかということを痛感し、何度も挫折しそうになりました。ただその度に、食事制限のある方が健常者の方と同じ料理を楽しく召し上がっている姿を思い浮かべ、試行錯誤を繰り返してようやくレシピ完成に至りました。

最初の駿河湾レシピを考案し、低カロリー・低糖質・低塩分の制限がある中で、いかに美味しく調理をするかを考えるうちに行き着いたのが、素材の持っている味わいを最大限に引き出すことでした。
例えば魚自身に含まれる海水の塩分を活かしたほうがミネラルを感じる事ができます。また甲殻類をカリカリに焼いて出汁として抽出することですごく味わいが深くなったりします。そんな素材の味わいをどうやって引き出すかを考えていたら、出来上がった料理が数値内に収まっていたのです。

自然の味を楽しむという食の原点回帰が、結果として低カロリー・低糖質・低塩分への近道だったことに気づいたときは驚きでした。

 

 

終わりに

あじたびさんの食材はどれも品質が高いため、素材の味わいを楽しむという駿河湾レシピには非常に向いていると思いました。私自身も今回のような食材を使う機会はなかなかないので、金目鯛の脂乗りに驚いたり、トマトが焼いても崩れなかったりと、調理中に色々と発見があり楽しかったです。

また静岡で開催の機会がありましたら是非お声掛けいただけたらと思います。


試食会参加者の声

宮崎 崇 様 このコース料理で、とても塩分3%以下に抑えているとは思えないくらいしっかりとした味を感じ不思議なくらいでした。また一品一品に対して、食材と調理の両面から細かくご説明頂き大変勉強になりました。素材自体も秀逸で、ぜひ通販で購入したいと思います。あじたびサロンは地方でもっと開催してほしいです。
手島美和子 様 普段は油分、塩分を控えめに、よく噛みゆっくりと味わって楽しい食事を心掛けています。鮮度の良い素材はそのままでおいしく、その素材を全ていかして調理されている深みを感じました。いづれも結構なお味で、とても楽しく、おいしくいただきました。また参加できたらうれしいです。
中村直子 様 普段は旬の食材を使うことを意識しています。今回は素材の味が最大限にいかされていて、また季節を感じることが出来ました。高級な食材もあり、なかなか家庭では実現できないですが、ハレの日や特別な日の料理にぜひ使ってみたいと思います。地域の希少食材の活用セミナーがあればうれしいです。楽しい時間をありがとうございました。
和田晃太郎 様  薄味のサラダから濃い味のビスク...魚→肉→パスタの流れは味のコントラストが鮮やかで、コース料理全体を通しカロリーや塩分を抑えているところは驚きでした。金目鯛の料理は素晴らしい味わいで健康食のイメージが完全に変わりましたし、仕事柄、旅館等でのカスタマイズメニューへの将来性と期待感が膨らみました。
草ケ谷咲代 様 「美味しいものを食べて健康に!」というコンセプトがぎっしりつまった企画でした。地元柄、食べ飽きるほど食べてきた金目鯛ですが、今までにない調理法で料理された「地金目のヴァポーレ」は全く臭みがなく、旨みがあふれていて感動しました。素敵なひとときをありがとうございました。
岩井美沙 様 塩を殆ど使用せず、素材本体の味でここまで満足できる料理をいただくことができ感動しました。料理を作る際、今まで調味料に頼りすぎていたので、もっと食材のポテンシャルを理解し、食材の組み合わせで相乗効果が生まれることも考え、ぜひ家で試していきたいと思います。あじたびサロンは心も体も元気になりました。最高に楽しかったです。また青木シェフの料理もいただきに伺います。
渡辺江身子 様 食材は最高のものを使っていると思いますが、何より調理に食材を余すことなく活用しているところが良かったです。普段から、素材はもちろん、化学調味料はなるべく使わず、食べる時間も気を付けています。今回は、味・知・人、沢山のものを堪能できました。ありがとうございました。
竹内佑騎 様 普段は食べる順番、低糖質、減塩に気を付けています。今回はプロの技からの学びがあり、食材のストーリー等もお話しくださって良かったです。また料理はどれもおいしく、皆さんとも食や健康の話もできてとても楽しい時間を過ごせました。素晴らしい企画をありがとうございました!
近藤容子 様  普段は塩分、糖分、炭水化物の取りすぎに気を付け、べジファーストを心がけています。今回の料理は塩分を抑えながら素材のもっている味を引き出す調理をされていて、味もしっかり!十分な満足感を得ることができました。食べることの大切さを改めて考えさせられたひと時でした。
手島裕美 様 低糖質や低カロリーなど、目的を持って生み出されるお料理こそが本物の味だと思います。今回、その目的へ心を込め、献立を考えられたシェフに大拍手!また、駿河湾のお魚など地元の食材を使うことも大切にしたいですね。お味はもちろん、目でも楽しめ、量も適切なコースと感じました。おいしかったー(^^)/
佐久間真理 様 野菜を皮や種まで全て使って煮込んだソースや甲殻類の殻を使ったスープなど、家ではできないと思っていたコツを教えていただけて感動です。料理はやはり調味料に頼るだけでなく、素材そのものの持つ「味の力」を大切にすることを学びました。糖尿病、高血圧の家族がおりますので、勉強したことを実践していきたいと思います。今回のサロンは楽しくリラックスできましたので私自身、免疫力が上げられました!ありがとうございました。

総括

 

今回のあじたびサロンのテーマは「低塩分・低糖質・低カロリー。だけどおいしさそのまま 満足感のあるレシピ」ということで、メディシェフ:青木一敏シェフにイタリアンのフルコースを考案いただき、青木シェフ自ら調理をしていただきました。

「あじたびの食材を使用し、エネルギー700キロカロリー以下、糖質40g以下、塩分3g以下でイタリアンのフルコース」というかなり厳しいハードルがありましたが、そこは駿河湾レシピを10年以上取り組まれている青木シェフ。きっちりと制限数値内に収まったイタリアンのフルコースをご用意くださいました。

今回のサロンは初めての静岡開催ということで、メンバーが集まるか一抹の不安はありましたが、予想に反して80名を超える応募があり、あじたびスタッフも嬉しい悲鳴。無事当日を迎えることが出来ました。

冒頭に青木シェフの挨拶があった後、前菜の野菜たっぷりのメディシェフサラダを有機人参のレッシングでいただき、糖質の吸収を穏やかにする「ベジタブルファースト」を実践。

その後も一品ずつ運ばれてくる料理について、プロならではの調理法やあじたび食材の解説を聞きながら楽しく美味しくいただきました。

甲殻類を焼き上げ煮詰めた出汁を使用した「桜海老のビスク」は無塩とは思えない濃厚でクリーミーな味わい。

また「淡路島ポークのインポルティーニ」では、芯の部分をキャベツにして、肉を巻いて揚げ焼きにする事で、肉の旨みや食べ応えと言った満足感がありながらカロリーは控えめになっていたりと、どの料理も素材の味わいを最大限に引き出すための青木シェフの工夫を随所に感じ取れました。

特に好評を博していたのが「特大金目鯛のヴァポーレ」。ファイトケミカルソースでいただく地金目鯛の抜群の鮮度と旨みの濃さに参加者から驚きの声が!

伊豆の漁師さんと友達で地金目鯛を食べ慣れているという参加者の方からも「金目は足が早いのですが、これは臭みが一切なくて本当に美味しい金目」と絶賛!

「普段金目と言うと煮付けや刺身くらいしかイメージないけど、これだけ鮮度が良いと料理のバリエーションも広がるんですね。」と言った鮮度の良い素材の調理法の広がりを感じた方もいらっしゃいました。

食後の青木シェフとの質疑応答タイムでは、調味料や甘味料に関する質問が多く、「上白糖に代わる健康的で汎用性の高い調味料はありますか?」という質問に対して、青木シェフから「黒糖」との回答があり、期せずしてあじたびが参加者の方へのお土産でご用意した黒糖蜜の宣伝になってしまったりとハプニングもあり、一同大爆笑でした。

その他にも青木シェフから「素材の味を引き出し、出汁を上手に使うことで低塩分でも十分に美味しさを感じられます。出汁といっても大げさに構えることはなく、ニンジンの皮や根のついた玉ねぎ、ピーマンの種といった野菜屑を入れて煮詰めるだけで、野菜から旨みが出て美味しい出汁ができます。
調味料を使うコツとしては、最初に素材の旨みを引き出してから、最後に調味料で味を調える方が良いと思います。」とのアドバイスをいただきました。

 

最後に青木シェフを囲んで記念撮影。

低カロリー・低糖質・低塩分でも美味しく満腹感のある料理を、老若男女・食事制限の有無にかかわらず全員が食べられ、会話を楽しみ大いに笑う。これこそが「本当の美食」ではないかと感じた今回のあじたびサロンでした。

 

 

 


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これらのイベントを通じて、皆様方とご一緒にシニア向けの美味しいメニューを考えて行きたいと思います。
専門家や識者のセミナー、生産者や料理人を囲む会、レストランで食する会、産地訪問の旅、など、楽しく学べるプログラムを考えます。
おひとりの参加者が多いですが、「食」という共通の話題が、初対面でもすぐ懇意になるような愉しい空間です。
会話も弾みますので、おひとりでも安心してご参加ください。
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